ディスクブレーキの調整方法について

ディスクブレーキから、非ブレーキ時でも「シャリシャリ」という干渉音がする場合がございますが、
これは、ディスクブレーキの構造(※後述)に由来するものであり、
大抵は使用していくうちに自然に解消されてまいります。
機能上特に問題ございませんが、中には輸送上の揺れや使用中の衝撃等が原因で、
ブレーキのローターとパッドが必要以上に強く干渉し、
常にブレーキが掛かってしまっているような状態になってしまうケースもございます。
そういった場合には、ディスクブレーキのローターとパッドの間の距離(クリアランス)
を適切に調整することによって解消が可能ですので、以下にその方法をご紹介いたします。

[ディスクブレーキ各部名称]

[クリアランス調整方法]

ブレーキキャリパーの固定ボルトを緩めます、画像の 2 点のボルトを開放し、仮止め状態にします。

キャリパーを手で触るとガタつく程度までボルトをゆるめます。

ローターが 2 つのブレーキパッドの真ん中やや内側寄り=ハブ側寄りにセットされるように調整します。
通常、対象のブレーキレバーを強く握り、
ローターとブレーキパッドがしっかり固定された状態で、
先程開放した 2 点のボルトを締め直せば、
正しいポジションにセットされます。

うまくいかないときは、
キャリパー内側(ハブ側)のブレーキパッドとローターの間に0.2~0.4mm程度の
厚紙等を挟みブレーキを握る事で、センターポジションが取りやすくなります。

2つのパッド距離(クリアランス)が狭い時は、
後述する方法で、クリアランスを調整することが可能です。

キャリパー裏面のクリアランス調節ボルトでブレーキパッドとローターのクリアランス調節が行えます。
ボルトを時計回りに締めるとローターとパッドのクリアランスが狭まり、
反時計回りにゆるめるとローターとパッドのクリアランスが広がります。

【調節ボルトを閉めた状態】

【調節ボルトを開いた状態】

最後にタイヤを空転させ、ディスクの干渉音を確認します。
干渉音が解消されない場合、ブレーキパッドのクリアランスを再度調節します。

[ブレーキ調節方法]

ブレーキキャリパー側のワイヤーアジャスターを調節する。

[ワイヤーの張力弱]

[ワイヤーの張力強]

ブレーキレバー側のワイヤーアジャスターを調節する。

[ワイヤーの張力弱]

[ワイヤーの張力強]

ブレーキキャリパーのワイヤー固定ボルトを調節する。

最後にタイヤを空転させ、ディスクの干渉音を確認します。
干渉音が解消されない場合、ブレーキパッドのクリアランスを再度調節します。

※ワイヤー固定ボルトでブレーキ調節を行う際、各ワイヤーアジャスターは上記画像の張力弱の状態にします。

[ディスクブレーキの構造]

ディスクブレーキのブレーキパッドは、片側は固定、片側は可動の役割となっており、
ディスクローターを可動側パッドによって固定側パッドに押し付けることで制動させます。

この際ブレーキレバーを離しても、一般的にはパッドをディスクローターから引き離す機構は存在せず、
クリアランスの調節が十分でないと、干渉音が発生することがございます。

また、Vブレーキやキャリパーブレーキ等とは異なり、左右ブレーキパッド間の僅かな隙間にローターを挟み込んでいる為、高い
精度が求められます。キャリパーの角度がほんの少しずれているだけでも干渉音の原因となります。

当社製品は、製造完了後に検品を行いブレーキ調整を行なっておりますが(※前輪の取付けが必要なモデルは除く)、輸送中の衝撃や振動
等によりズレが発生する場合もございます。また、走行中の衝撃や車輪の取付け、取り外しの際にズレが発生する事も多く、常に
ブレーキを確認することが理想です。

違和感を感じた場合は、上記方法をご参考にご調整いただけますようお願い申し上げます。

[それでも改善しない場合]

上記の調節方法でも問題が解決しない場合、お手数ですが下記サポートフォームより直接お問い合わせください。

WEB問い合わせフォーム