変速ギア(リア)の調整方法

 弊社が製造する自転車は工場出荷時に点検・調整済みですが、運送時の振動などにより調整に狂いが生じる場合があります。
 配送中の事故が原因で製品が破損した場合は、運送会社の補償を適用することが可能ですので、現状保存のうえ、弊社サポートまで連絡をお願いいたします。 また、ブレーキや変速機に使用するワイヤーは、細い金属糸をよりあわせて作られているという性質上 、強い張力がかかると(ワイヤーには常に張力がかかっています)、使用していくうちに「初期伸び」と言われる現象が発生し、 変速機やブレーキに微妙な狂いが生じることがあります。このような場合は以下をご参照いただき、調整をお試しください。

■リアのギアがスムーズに変速しない。変速するとカチャカチャ音がしたまま。
■フロント/リアのギアがスムーズに変速しない。

[リアの変速がうまく行われない場合、以下の手順で変速機の調整を行います。]

※まずは、ワイヤーにたるみがあるかどうかを確認してください。
 

[ワイヤーのたるみを確認する]

 


1・・・ディレイラーのシフターをトップギア(一番小さなギア 7速)に設定した状態でワイヤーのたるみがないかチェックしてください。
2・・・・ワイヤーにたるみがある場合、下記項目”ワイヤーのたるみを解消して、アジャスターボルトで調整する。” を参照してください。
3・・・・ワイヤーにたるみがなく、ディレイラーが動作する場合、下記項目”ストローク調整ボルトで微調整する。”を参照してください。
3・・・・ワイヤーにたるみがなく、ディレイラーが動作しない場合は、下記をご参照のうえ弊社製品サポートまでご連絡ください。
※サポートお問い合わせフォームは >>こちら
 

 

[リアディレイラー各部名称]

 

 

 

[ストローク調整ボルトで微調整する。]

変速が不完全な(一部ギアが入らなかったり、干渉音が発生する)場合、下記のストローク調整ボルトで調整を行います。

 

 

 

ストローク調整ボルトはHIGH側調整ボルト、LOW側調整ボルトの二種類あります。 このボルトはギアのトップ(7速)とロー(1速)の、ディレイラー位置を微調整するボルトです。

はじめにトップ側(7速)にインデックスをあわせます。ストローク調整ボルト(HIGH側)で ガイドプーリーとトップ(7速)ギアと垂直となる位置に設定します。調整ボルトは時計回りに 回転するとディレイラーが左側に動き、反時計回りに回転すると右側に動きます。
 

トップ側の調整が完了したら、次にシフターでロー(1速)をトップ(7速)と同様に調整します。 ストローク調整ボルト(LOW側)でガイドプーリーとローギアが垂直となる位置に設定します。 こちらも同様、調整ボルトは時計回りに回転するとディレイラーが右側に動き、反時計回りに回転すると左側に動きます。

完了後、変速が全て行えるか調査する。
 

 

 

[ワイヤーのたるみを解消して、アジャスターボルトで調整する。]

 

はじめにシフターのインデックスをトップ(7速)に設定する。

ディレイラーに接続されているシフトワイヤーが動かせる程度にネジを緩める。
 

シフター、ディレイラー両側のアジャスターを時計方向に最後まで締める。

たるみが無いようにワイヤーを引っ張り、ゆるめたネジを締め直してワイヤーを固定する。
 

シフターでギアを一つ下げ(6速)、変速するか確認。ここで変速が全ておこなえれば完了。

解決しない場合は、下記の調整方法をおこなってください。

 

 

[※上記の調整方法で解決しない場合)]

 

ギア6速の状態でディレイラー又はシフターのアジャスターを反時計方向にゆるめる。※ワイヤーにテンションがかかる。

ギア5速に変わったところで、アジャスターを時計回しに締め込み、6速に変速、5と6速の干渉音がなくなるところまで締め上げる。
 

変速が全て行えるか調査する。

ここで変速が全ておこなえれば完了。

 

 

[それでも改善しない場合]

上記の調整方法でも問題が解決しない場合、お手数ですが下記サポートフォームより直接お問い合わせください。

>>製品サポート お問い合わせフォーム

[ディレイラー、ハンガーの歪みを確認する。]

リアディレイラーを真後ろから見て、ガイドプーリーとトップギア(外側)が一直線(垂直)になっているか確認してください。

 

 

[良い例]
スプロケット、ガイドプーリー、テンションプーリーが垂直になっている状態。

[悪い例]
ディレイラーが歪んで垂直になっていない状態。
 

上記症状が見受けられる場合、変速機自体の交換が必要となるため、弊社製品サポートまでご連絡ください。
※サポートお問い合わせフォームは >>こちら
なお、各リアディレイラーはbe-siteオンラインショップにて販売しています。

 

 

 

[フロントディレイラー装備車の変速の組み合わせ注意]

 

 

画像1[フロントミドル × リアサードギア(3速)]

画像2[フロントインナー × リアトップギア(7速)]
 

画像3[フロントアウター × リアローギア(1速)]
 

前後に変速機を有しているモデルの場合、全てのギアに対してスムーズなギアチェンジが行われない場合があります。 上記画像1のチェーンの状態においては前後ギアに対しチェーンがほぼ並行に走っています。それに対し画像2と画像3の場合では、 ギアに対してチェーンが斜めになり、変速時に「ガチャガチャ」と音がしたり、うまくギアが切り替わらないことがあります。

これは不具合ではなく多段化に伴う宿命とも言えるもので、チェーンに大きく負担がかかります。緻密な調整、保守点検により完璧なシフトチェンジを維持できる場合もありますが、 通常のご使用では良く使うギアを中心に、その周辺のギアがうまく切り替わるように調整することをお勧めします。

 

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